肥満の恐ろしさ~ただの肥満だけで死ぬ危険が増加する現実を知る~

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太っているだけで死亡率が上がることは
全世界で知られている事実ですがご存じですか?

日本でもBMIと死亡率を見た大規模な調査があります。

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J Epidemiol. 2011;21(6):417-30.
国立がん研究センターがん予防・検診研究センターホームページ

上の図は日本人男性16万人を、11年間を追っかけた調査です。
青で囲んだところ、太れば太るほど危険
と言うことはおわかりいただけると思います。
また、痩せすぎはもっとも死亡率が高いが、
痩せすぎよりも太りすぎの方が医療費がかかるという
アメリカの報告もあります。
なお、死亡率が急上昇するBMIが19程度というと、
175cm、58kg位。
27と言うと175cm、82kgくらいの感じです。
我らが中高年男性は、
175cmでBMI22、つまり67kgから70kgを目指しましょう。
身長(m)×身長(m)×22=理想体重の目安です。

注)1度限りのBMIを使用したこの統計に
若干の問題があることは確かです。
しかし、大きな方向性としては世界的に見解が一致しています。

そして、私が高校生だった20数年前と比べ、
男性の肥満は確実に増えてきています。

注)肥満学会の基準では
18.5≦BMI=体重(Kg)÷身長(m)÷身長(m)<25を
正常としています。
(身長175cm、体重70kgなら、70÷1.75÷1.75≒22.9とされ、
標準を22としているのは、
統計的にその前後が死亡率が低いからです。

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厚生労働省「国民健康・栄養調査」平成19年

昭和62年と平成19年の比較では肥満者男性が、
30代男性は7%、40代~50代では10%弱、
60~70代では12%も増えています。

また、肥満の基準は肥満とまで認定されなくても、
体重過剰の人はとても増えてきています。
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ところが、実際に危機意識を持っている男性は半分くらいの人です。
体重コントロールを実践する人の割合
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これでは、肥満に伴った病気が増えるのも当たり前です。
死亡率が増えるのは医療制度も医療技術も
問題があるかもしれませんが、
そもそも病気が増えなければ
病気の死亡率も増えないわけです。

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