有名人がなった脳出血や大動脈破裂はどんな病気?

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日本人の3大死因の二つ、
心臓病や脳卒中は
「血管の病気」
とも言えます。

親指の付け根あたりに
どくどくと拍動する血管。

これが心臓や脳とどう関係するの?
なかなかぴんと来ませんよね。

人は血管と共に老いるなんて言われますが、
血管とは栄養や酸素を体の隅々まで運ぶ、
木の幹や枝のような形をした水道ホースのようなものです。

中心に太い幹つまり太い血管があって、枝分かれし、
さらに細い枝つまり細い血管に分かれ、
最後に葉っぱ
つまり肝臓や心臓や脳などの臓器がそこにあるわけです。

さらに葉っぱの中でも葉脈があって、
血管が枝分かれしていきます。

脳の中にも心臓の中にも
枝分かれした小さな血管が通っています。

小さな傷でも血が出ますが、
血管が通っていて、
血液が通っていて栄養を運んでくれている証拠ですね。

次ぎに庭の水まきを想像してみましょう。
水をやるためのホースを
炎天下に放置していると
だんだん劣化していきますね。

弾力性が無くなって、
引っ張っても全く伸びなくて、
ちょっとした刺激でパキッと割れて穴が開いたり、
引っかかって破れたりします。

また、ホースを傷めるような汚い水を流し続けると、
やはりホース自体が傷んできます。

細いホースでは水垢が溜まってホースの中が狭くなったり、
時には水垢が剥がれ落ちてホースの中でつまるかもしれません。

そうなるとつまった先は水が来ないので、
目的の花壇に充分に水が届かないし、
そもそも毒の水をまいたのでは、
水が届いても花は枯れてしまいます。

つまり、ホースと水が正常でないと言うことは
ダブルパンチなのです。

炎天下に放置する、というのは自然な老化です。
ホースが劣化するのと同じく、人も老化します。
これはある程度仕方がありません。
どんなに良い生活をしていても、
赤ちゃんと100歳の方の血管が同じではないでしょう。
それでもよりよく管理してやれば長く使えるのです。

ホースに流れる汚い水とは、
糖尿病や脂質異常症、高尿酸血症・高血糖などのことです。
水垢とも言えるプラークが出来る理由は
血液中の糖分が多くて血管の壁が糖化したり、
余分な脂肪が酸化されて炎症が起きることにありますが、
細かいことを言い出すと長くなりすぎるので、
またの機会に。

汚い水を流し続けて、
炎天下にホースをさらしておけば
ホースはどんどん傷んでくる、
ということと同じことが
体の中でも起きていると想像してもらったらいいでしょう。

では、ホースを血管、
水を血液、
花を脳・心臓・腎臓・眼・足などの体の臓器に
置き換えて考えてみましょう。

ホースである血管に弾力が無くなったり、
プラークと呼ばれる水垢が溜まること
動脈硬化」と呼びます。

水垢つまりプラークのために
血管の中は狭くなっています。

もう一度細いホースに
水垢がたっぷりたまっている姿を想像して下さい。
なかなか水が流れないので、
勢いよく水を出そうと思って、
水道の蛇口をさらにひねりませんか?

すると水圧が上がるから
何とか流れるようになります。
これと同じで血液を勢いよく流そうとする、
これが高血圧です。

そうすると、痛んだホースにさらに
高い圧力がかかって、余計に傷みますし、
中には水垢がはがれて飛んでしまうことがあるかもしれません。

水垢が剥がれて血管の中に傷ができて出血すると
そこに血の塊が出来て
さらにそこの血管が狭くなったり、
水垢がはがれて飛んで
もっと細いところに引っかかって
その先は水が流れなくなる、
これが塞栓と呼ばれる状態で、
心筋梗塞や長嶋茂雄さんもなられた脳塞栓という状態です。

ホースが劣化すると
新しいホースに比べて、
割れて穴が開いたり破れたりしやすくなります。

大きなホースに大きな穴が開いたら、
水がじゃじゃ漏れで植木には届きませんし、
そのあたりは水浸しです。

体でいえば、大きな血管に穴が開くと
血圧の力でドバーっと出血します。

司馬遼太郎さんや三波伸介さんがなくなった原因の
大動脈破裂ですがひどいときは即死です。

小さな血管の場合はどうでしょう?
小さな血管が傷ついて血が出た場合は
体の働きで血が最終的には止まりますが、
脳のような重要な臓器の場合は、
しばらくの間だけでも血液が届かないと、
それだけで細胞が死んでしまいます。

50歳代で宮川大介さん、桜金造さんが脳出血で療養されましたね。
色々な病気がありますが、
血管というのは
よりよく管理してやればより長く使えるのです。
これが抗老化医学の考え方です。

血管と体の関係が頭に思い描けるように、
ピンと来てこそ、血管を大事にしようかと思い始めるものです。

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