ワサビが高齢者の認知機能を改善する?

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今日は日本人である私たちに
とっても身近な食べ物で
高齢者の認知機能が改善するかも、
というお話。

私、個人的にはあまり好きじゃない食べ物なので
ん-、という感じなんですが、
効果に関してはさもありなんと納得できるな~。

東北大学からの報告です。
健康な60歳以上の人、72例を対象に、
6-メチル・スルフィニル・ヘキシル・イソチオシアネート)
という成分が0.8mg入ったサプリメントと
偽のサプリメントを飲む群に
36人ずつに分けて12週間ほど飲んでもらいました。

これ、すでに中年の人には効果がある、
とわかっているのですが、
今回は平均年齢65歳の、
60歳から80歳の人にも試してもらったのです。

そして様々な方法で評価しました。

処理速度、短期記憶、注意力、抑制機能、推論能力、視空間認知機能では
両群に有意差は示されなかったものの、
するとたった12週間で
6-MSITC0.8mg(6-メチル・スルフィニル・ヘキシル・イソチオシアネート)群は
プラセボ群と比べ、
作業記憶、エピソード記憶、
同遅延再生課題、
顔写真・姓名テストで有意な改善が認められたのです。

話や人の顔、名前の記憶能力を改善することは重要なわけですが、
この(6-メチル・スルフィニル・ヘキシル・イソチオシアネート)には
抗菌作用を始め,
各種癌細胞の増殖抑制や
癌転移抑制作用,
解毒代謝酵素誘導作用や
血小板凝集抑制作用も報告されています。

解毒代謝酵素誘導作用については,
グルタチオン-S-トランスフェラーゼの誘導作用がが,
ブロッコリーに含まれる
4-メチル・スルフィニル・ブチルITC(スルフォラファン)よりも
約1.9倍、強い可能性があります。

その(6-メチル・スルフィニル・ヘキシル・イソチオシアネート)の
入った食べ物とはズバリ、
ワサビ

では、どの位ワサビと食べればいいか、
というと、加工わさび製品25種の分析では
製品によって大きな差があり、
なかなか結論が出ないようですが、
本わさびのとくに、みつき、という品種の
根茎の率の多いものが望ましいことがわかっていますす。

ちなみに、イスラエルだったかな、
ワサビを間違えて大量に食べて
タコつぼ心筋症になったという報告もあります。
タコつぼ心筋症って死んじゃうこともあるので、
間違っても大量に食べないでくださいね。

参考:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37960261/

Nippon Shokuhin Kagaku Kogaku Kaishi Vol. 51, No. 9, 477~482 (2004)

https://www.sciencealert.com/woman-mistakes-wasabi-for-avocado-ends-up-in-hospital-with-a-heart-dysfunction

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