ドライ・フルーツで喘息になる!?

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皆さんはドライフルーツはお好きですか?
我が家では子供や夫が好きなサツマイモケーキの中に
パイナップル、ナツメヤシ、イチジク、ブルーベリー、干しブドウなどの
ドライフルーツを小さく切って入れることがあります。
砂糖や蜂蜜もがなくても甘くなり美味しいのです。
その上、
繊維、カリウム、カルシウム、鉄、ビタミンなどの
多少の栄養素もありますから、砂糖よりはましです。
もちろん、糖質が多いので、注意は必要なのですが。

ところで、ドライフルーツで
喘息などのアレルギー症状が出たり、悪化することがあるのはご存知ですか?

正確に言うと、これは亜硫酸塩という添加物のせいです。
ドライフルーツやワイン、ワインビネガーなどには
美味しさや色が悪くなるのを防ぐために
しばしば酸化防止剤として亜硫酸塩を付け加えてあります。
こうすると酸化が防げて色もきれいなままになりやすく、
美味しそうに見えるし、味も美味しく保てるのです。
その上抗菌作用もあるので、便利なわけですね。
ちなみにパーマ液の中にも含まれていることがあります。


ところで、火山ガスや排ガスにもしばしば含まれる亜硫酸塩は
体にとっては有毒。
咳、気管支喘息、気管支炎などの症状を引き起こします。
1960年代の四日市ぜんそくについて
社会の授業で習った方も多いかもしれませんが、
今はお隣の国からジャンジャン流れてきているかもしれません。

亜硫酸ガスは直接、呼吸器症状を起こしますが、
食べ物として入った亜硫酸塩も
喘息、蕁麻疹、アナフィラキシーなどのアレルギー症状の原因になります。
日本アレルギー学会も食べ物の中の亜硫酸塩には気を付けるように呼び掛けています。

亜硫酸塩は毒ですから、
体内ではSUOXというメチレーションと関係する酵素によって
無毒化して、体の外に捨てます。
体には本来、こうした毒素を
ちゃんと無害なものにして出す仕組みがあるわけです。

SUOXという酵素にはモリブデンという必須元素とビタミンB12が必要です。
食事で必須元素やビタミンが充分に足りていることは
亜硫酸塩を無毒化して体から捨てるのに絶対に必要な条件です。
でも、実際にちゃんと足りているかどうかはなかなかわかりません。

また、腸にカンジダというカビがたくさんいる人は
カンジダが作った物質を無毒化するためにもモリブデンを使います。
つまり、モリブデンがいっぱい使われてしまっているのです。

そこにさらにドライフルーツやワインに添加された酸化防止剤の亜硫酸塩が入ると、
その亜硫酸塩をきちんと無毒化できないのです。

また、SUOXという酵素を作る遺伝子に特徴がある人
結構、亜硫酸塩の影響を受けやすいので、注意が必要です。
栄養素が足りていても酵素が働きにくいという遺伝的特徴があると
やはり、喘息などのアレルギー症状が出やすいのですね。

同じ空気を吸っても喘息の症状が出やすい人とそうでない人は
遺伝的素因や栄養素が充分に足りているか、
という違いなのかもしれません。

大気中にも火力発電所の排気ガスなどからの亜硫酸塩は含まれています。
今の地球上では、完璧にきれいなところを求めることは無理でしょうが。
わざわざ買ってまで毒を食べる必要もないと思います。

ドライフルーツは添加物のないものもネットなどで手に入ります。

また、モリブデンやビタミンB12がどの位、体にありそうかは
髪の毛の検査やおしっこの検査で推測できます。
SUOXという酵素の遺伝子も調べることができます。

悪いものが入っていないものを選ぶのは当然ですが、
自分の体内状況をより把握して
ポイントを押さえて健康になりたいですね!

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