幹線道路の近くに住むと発達障害になりやすい!?

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世界各地には日本語補習校といって、
駐在など、ご両親の仕事のご都合などで
外国に住む日本人の子供たちが、
「日本語を」勉強するのでなく、
「日本語で」勉強する学校がたくさんあります。

私は6-7年前からこうした補習校で毎週土曜日に、
小学生や中学生に国語、算数・数学、社会を教えています。
そこで、毎週、小中学生に元気をもらっているわけですが、
低学年の子供に触れるにつれ、感じることがあります。
それは、異常な行動をとる子供が結構いる、ということです。

日本では1990年代から「学級崩壊」や「小1問題」が言われてきました。
もちろんこれらは、育ち方、教師の指導の仕方など色々な要素があるでしょうが、
私が教えているとても小さな小さな補習校でも、
実際に学校に入学してくる子供たちを見ていると、
発達障害のよう脳機能に異常があると思える子供もチラホラいるのです。

補習校に長年勤めている同僚に聞いてみると、20年近く前よりも、
奇声を発する、座っていられない、何度注意しても聞けない、などの
学習する以前の問題を抱えている子供の割合が
明らかに増えてきている、というのです。
わが補習校は1学年がせいぜい7-8人までの本当に小さな学校ですから、
そこで、そうした子供がいるということは、
30人位のクラスでは大変な数になりそうだと思えます。

さて、アメリカからこんな研究結果が発表されました。

国立、小児保健、発達研究所の発表では、
2008~2010年の間に生まれ、生後8カ月から36カ月までに
発達検査を6回受けた約5,800人の子どもを調査したところ、
幹線道路から約1km以上離れた場所に住んでいた子どもと比べて、
500m以内の場所に住んでいた子どもでは、
コミュニケーションの発達が基準に達しないリスクは約2倍に上っていました。
(幹線道路から50~100m以内では2.12倍、100~500m以内では2.07倍)。

また、母親が妊娠中に高レベルのPM2.5に曝露していた子どもは、
そうでない子どもと比べて
発達が基準に達しないリスクがやや高い(1.6~2.7%)こともわかりました。
Prenatal and early life exposures to ambient air pollution and development.

これまでの研究で、
妊娠中の母親が大気汚染を吸ってしまうと、
体重が少なすぎる子供になるとなるリスクが高まるほか、
早産や死産と関連する可能性があると考えられています。
他の研究でも
高速道路の近くに住む子どもは自閉症リスクが高く、
精神機能に遅れがみられる可能性も報告されています。

大気汚染物質には
有害金属の鉛、カドミウム、錫(すず)などをはじめとして
硫黄酸化物、窒素酸化物、
光化学オキシダント、粒子状物質、浮遊粒子状物質、微小粒子状物質、
ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、トリクロロエチレンなどなど、
様々な有害物質が含まれています。

胎児期や乳幼児期にこうした有害物質にさらされると
脳機能障害を持つ可能性が高くなるのです。

昨今、集中できない、落ち着きがない、突発的な行動をとる
ということを特徴としたADHDや
学習障害の子供や大人がどんどん増加していると言われています。

こうした障害にはノルアドレナリンなどの
ホルモンの異常が関与していることが明らかになっていますが、
ホルモンの異常には遺伝的要素に加えて、
こうした大気汚染物質などの現代の地球の状態が関わっているので、
親のしつけが悪い、
というような以前に考えられていた問題とは別のところに
大きな問題があるわけです。

例えば、発達障害児のスクリーニングの一つとして、
アメリカの一部では就学前の子供の鉛の量を調べることが必須になっています。
子供は鉛の吸収率が高く、
血管の壁の細胞や神経細胞に影響を及ぼしやすく、
脳血液関門というバリアーを破壊して、脳神経に入り込み、
発達障害などの症状が出やすいのです。

私の息子もアメリカで、小学校に入学する前に調べさせられました。

お子さんに自閉症、ADHDH、学習障害、集中力障害
などがある場合はもちろんですが、
成績が悪いなど問題がある場合は、
大気汚染物質などで
脳にとても大切なホルモンのバランスがおかしいのかもしれません。

そうした子供は有害金属を体外へ排泄することによって
改善が得られる可能性もあります。

その人その人によって
体に蓄積している毒性金属やその他の有毒物質は異なりますし、
それらを体の外に出す能力は異なりますから
きちんと検査をして、ご自分にあった方法を知ることが大切です。

機能性医学や遺伝子栄養学に則って汚染物質を排泄させ体を清めると
お子さんの将来が明るくなるかもしれませんね。

そうした方法にご興味がある方は是非ご相談ください。

2019年6月22-23日の勉強会はこうした方法の最初の入り口になりますので、
会場でお会いしましょう。

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