重金属の蓄積と排泄について 必須ミネラルについて

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

我々は日常の生活で、
どうしても重金属などの有害なミネラルを身体にとりいれてしまいます。

自然界にもカドミウム、ヒ素、鉛などの重金属はありますので、
少量ならばきちんと排泄することが出来るのです。

しかし
・胎児の時の母親の状態が悪かった(←今更変えられない)
・家系的に重金属を出す力が弱い(←ここを根本的に変えることはできない)
・現在の食事や生活の状況が悪くて、現在体内に取りこむ量が多過ぎる
等の理由で、
体内に毒性金属がたまってしまうことがしばしばあります。

こうした毒性金属の蓄積でおきる症状は
毒性金属の種類、
家系的な要因などによって色々あります。

また、一つの毒性金属だけでなく、
色々なものが重なっていることも多いです。

その理由の一つは排泄能力が低下しているからです。

ここでは、毒性金属の現在の摂取源と
それへの対処法を解説します。

5悪は カドミウム、鉛、水銀、ヒ素、アルミニウム です。

1.カドミウム Cd

factory ok 3b097380db336e4d3c272da71dafdc1d_s 007s

神通川領域のイタイイタイ病で知られるカドミウム。

腎臓の「編み目」である尿細管に引っかかって、
腎臓の機能が低下し、
腰痛、筋肉痛、骨軟化症、骨粗鬆症などが起きます。

女性ホルモン様の物質でもあり、男女の不妊との関係も深いです。

神経障害・肝障害も起こします。

食べ物(経口)や空気中(経気道)から体内に入ってきます。

主な原因は

喫煙・排気ガス、(受動)喫煙、農産物(特にお米)、魚介類、顔料(インクの一種)

参照:お米に潜む危険

以前より厳しくなった(1.0→0.4mkg/kg)ものの、
日本は国際基準の4倍までOKとし、基準が甘いです。

これは米農家に配慮したのか、
「品質の悪い米を国が買い取る」という制度の金銭的な問題なのかは
私はわかりませんが、
(これって、粗悪品に対し、余すところなく税金を投入するってこと?)
日本はそういう国だ、ということを知っておきましょう。

厚労省 食事中のカドミウムの規格基準

厚労省 食品に含まれるカドミウムに関するQ&A

農水省 食品中のカドミウムに対する国際基準

codex

参考:厚労省 食品中のカドミウムの規格基準の一部改正について

お米の産地を変えるのも手です。

対抗してくれるミネラルは亜鉛です。

亜鉛は比較的良い食事をしていても
マグネシウムと共に日本人には不足しているミネラルです。

食事では牡蠣、豚・牛などの家畜類、魚介類などに多いです。

質の良い亜鉛サプリメント

2. 水銀 Hg

アマルガム 0b252337828f040dbdb8f3329346ac68_s

日本人は一般に水銀蓄積度が多いと言われます。

一つにはアジア地域の大気汚染・水質汚染が激しいこと。

世界でもっとも危険地域として上げられています。

さらに、魚介類をよく食べる民族であること。

また、過去~現在、歯科用アマルガムを使っていた人が多いこと。

水銀が蓄積すると、身体の中でエネルギーを作りにくくなり、

身体がだるい、うつ病、疲労、発達障害、神経系や運動障害

といった症状が起きます。

副腎疲労の原因の一つでもあります。

現在は保険診療ではアマルガムを使えなくなりましたが、
アマルガムは加工しやすく、殺菌作用も強いので、頻繁に用いられました。

私も子供の頃は歯に入っていました。

幸い、何個かは勝手に落ちて?無くなってしまいました。

水銀は沸点が低く、
熱いコーヒーを飲んだり、食事で歯をしっかり使って噛むだけで
気化した水銀を吸入してしまいます。

かといって、不用意にアマルガムをはずすと、
これがまた、もっともっと水銀を吸入してしまうことに!

きちんとアマルガムをはずす訓練を受けた
歯科医での治療でなければ危険です。

お近くにおられるかどうかは調べてみますので、
まずは、普通の歯医者さんでアマルガムかどうかを
確かめてください。

水銀を排泄してくれるミネラルはセレンや亜鉛です。

3ヶ月くらいで身体から出て行きますので、
普段の生活で大型魚を避け、気長に待ちましょう。

これから妊娠するつもりがない年配の男性でも、
厚労省の下記の資料が参考になります。

食べてもよい魚の量などが書いてあります。

これからママになるあなたへ(厚労省)

3.鉛 Pb

3b097380db336e4d3c272da71dafdc1d_s d79502d0c9649bc741f693b23beb95b2_s

ベートーベンは死後の毛髪検査から鉛中毒で難聴になったと考えられています。

ホルモン攪乱物質の一つ。出産前に必ず排泄しておく方がよいです。

うつ病、吐き気、疲労、
コミュニケーションや集中力の問題、発育問題、神経系や運動障害など
様々な症状を起こします。

古い住宅街に住んでいる場合、水道管に鉛が使われています。
殺虫剤、タバコの煙にも含まれます。
白髪染めにも使われます。

鉛もエネルギー代謝を止めてしまう重金属です。

鉛を出してくれるミネラルは鉄(亜鉛、セレン、マグネシウム、カルシウム)です。

ただし、鉄は酸化されやすいので、
体内の酸化傾向が強い場合、抗酸化物質もたっぷり必要です。

抗酸化物質とはブルーベリーのアントシアニン、ケルセチン、ビタミンCなど

たくさんあります。

半減期が50年と長く、鉛の症状だとdetoxを早めにする必要もありますが、
副作用も多いので、肝臓や腎臓をきちんと整えてからです。

水道水にはきちんとした浄水器が必要ですが
残念ながら多くの浄水器はきちんと濾過されません。

本当に良質の濾過器

質の良い抗酸化物質サプリメント:レスベラトロールケルセチンビタミンC、

効果的なミネラルサプリメント:亜鉛マグネシウムセレン

4.ヒ素 As

007s 035

有機ヒ素と無機ヒ素がありますが、問題になるのは無機ヒ素です。

農薬、井戸水、鹿児島の火山灰、染毛剤、ヒジキ、
海草由来のサプリメント、ヘナなどにも多いです。

お米という植物の特質として、何故かヒ素をため込む傾向があります。

ヒ素は特に外側にありますので、玄米などは要注意です。

他にもヒジキにとても多いので、

ヒジキが好きでたまらない!という場合は、
調理にちょっとした工夫が必要です。

お米に潜む罠

まずはお米とヒジキを減らすところから。

セレンが排泄を助けてくれます。

3ヶ月くらいで出て行くので、
食事と質の良いサプリメントで待ちましょう。

5.アルミニウム Al

001  d93ba7d4901a6ad39ca842af78a0616b_s

アルツハイマー病にとって重要な要因とされます。

アルミ器具、アルミホイル、アルミ缶の飲み物、乾燥剤、
ベーキング・パウダー、ホットケーキ粉、野菜類など
色々なものに含まれています。

脳の神経に異常を来すことが多いので、
アルミ缶の飲み物は止めましょう。

ベーキング・パウダーはアルミの入っていないものを選んでください。

拮抗するミネラルはないのですが、キレート剤を使うこともあります。

マグネシウムや鉄とビタミンCが多少排泄を促進する可能性があります

鉄に対する注意は上記と同じです。

ミネラル検査について

 

6. ベリリウム Be

肉類の加工食品や大気汚染が原因です。

黄砂に含まれるので、西日本では高くなりがち。

ビタミンDを邪魔します。喘息とも関係。

セレンが排泄を促進します。

お勧めのセレンサプリメント

7.ニッケル Ni

もっとも金属による接触性皮膚炎を起こしやすいものです。

ピアス、お金、食器、メガネのフレーム、下着、化粧品、汚染大気など色々なものにあります。
特に金メッキの下地によく使われます。
ピアスやイヤリング、指輪などははずしちゃいましょう。
ブロッコリー、お茶、海草類、豆やナッツ類、チョコレートなどにも含まれます。

8 コバルト Co

ニッケルに反応する場合はコバルトにもしばしば反応します。

食品、磁石、入れ歯など

ビタミンB12に含まれ、必須ミネラルでもあります。

9. クロム

3価クロムは人体に必須で、これが欠乏すると糖尿病などの元になりますが、
6価クロム(板金、鉄のスクラップ業など)は有害です。

メッキ、なめし革の時計のバンド、手袋、靴、鞄などに含まれます。
クロムが低い人は低血糖症状になりやすいので、
甘いものが我慢できない人、
お餅などを食べた後に眠くなる人は
3価クロムが足りない可能性が高いです。

クロムとαリポ酸とカンジダ除去が必要になることがあります。
セロトニン機能も低下している可能性があります。

クロムが上がっている人は六価クロムによる重金属汚染、
クロムが下がっている人は糖尿病や低血糖を疑います。

10.モリブデン

硫黄の分解や銅の代謝に必要です。

銅と亜鉛のバランスを整えます。

モリブデンが低下している場合は硫黄の化合物アレルギーが出やすく、
タマネギなどのネギの仲間、
ブロッコリーなどのキャベツの仲間、
卵などで蕁麻疹がでたり、苦手だったりします。

ドライフルーツ、ワイン、ワインビネガーなどにも
硫黄化合物が保存料として入っていることが多いからです。

モリブデンのサプリメントは
亜鉛・銅のバランスの是正や硫黄の排出に役立ちます。

お勧めのモリブデン・サプリメント

バナジウム

横浜や富士山近辺に多い

10.金・白金

純粋なものは溶けにくく、問題のないことが多いですが、

混ぜものにはニッケルやパラジウムを使います。

11.パラジウム

リチウム

不足するとイライラします。

しかし、安易に補充すると症状が大きく変わるので、少量ずつ増やす必要があります。

[重金属を排泄するのに役立つ食べ物]

1.メチオニン、システィン、タウリンといったアミノ酸で硫黄を含むもの

硫黄は水銀にくっついて排泄を促します。

メタロチオネインという重金属を排泄してくれるタンパク質の原料になります。

このメチオニン、システィンは

ネギ、タマネギ、ニンニク、ニラ、などのタマネギの仲間ブロッコリー

もやし、大根、紫蘇や

鶏卵に多く含まれます。

硫黄は重金属をくっつけて出してくれます。

ただし、硫黄に耐性がない場合はやめておいた方が良いでしょう。

2.アルギン酸

血液中の重金属とくっついて

体外に出してくれます。

海苔や昆布などに多く含まれます。

3.ペクチン

血液中の重金属とくっついて

体外に出してくれます。

ニンジン、リンゴ、ミカンなどの柑橘類に多くあります。

ミネラルはプログラム本編(食事編3週目)も参照してください。

3.亜鉛

牡蛎、牛肉、ウナギ、納豆、ホタテ貝、鶏レバー、アーモンドなど

良質の亜鉛サプリメントはここ

4.セレン

土壌に含まれるミネラルで、

ネギなどの野菜類とそれを食べて育った家畜、ワカサギ、イワシなどの海産物

(日本は比較的セレンが土壌に含まれている)

良質のセレンのサプリメントはここ

5.マグネシウム

海草類、野菜類、魚介類、ナッツ類

マグネシウム詳細はここ

良質のマグネシウムサプリメントはここ

栄養療法などでも用いられる良質なサプリメントに関しては

後日記載しますので、

少々お待ちを。

(2017.5.9現在)

[一般的な重金属対策]

浄水器

大型魚・貝。甲殻類・ヒジキを避ける

果物や米の産地も気にする

排泄効果のあるものを食べる

水をたくさん飲む

便秘をしない

これも参考になります

毛髪ミネラル カウンティング・ルール

Comments

comments

  • このエントリーをはてなブックマークに追加