脱毛の主な理由と対処法 よい食べ物

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

脱毛に特にお勧めの食べ物の代表

・遺伝子に沿った食事
・小魚の皮や質の良い骨のスープ
・玉ねぎ
・色の濃い野菜や果物

 
髪の毛が抜ける!禿になる!?このままではやばい!
心配ですよね~。

私も3度、脱毛した時期があります。

始めは大学生の時。
もともとは髪がやたらと多かったのですが、
大学生の時はポテトチップスやリンゴパイなどを食べまくり、
体重も増え、精神的にも不安定な時期もありました。

大学6年生のころ、なじみの美容師さんに、
「4年前と比べて、髪が減ったわね~。」と言われました。
その時は「そうなのかな?」程度にしか思いませんでしたが、
今考えると、食事も睡眠時間も滅茶苦茶で、
当然の帰結だったのでしょう。

2度目と3度目は明らかに精神的なストレスから。
これは原因が明らかで、問題が解決してからは脱毛も改善しました。
改善してきた時期は短い髪の毛が頭頂に増えて、
髪がピンピン立っていました(苦笑)。

ともあれ、精神的なストレスは恐るべしです。

食事やストレスで髪の毛が抜ける場合もあるし、
遺伝的にどうしようもない場合もありますが、
どうしようもないものはさておいて、
どうにかできるものならどうにかしたいものです。

そのためにはまず、脱毛の仕組みをある程度理解しましょう。

遺伝的要素
脱毛の遺伝子は一つではなく、たくさんあります。
これまで常染色体上に100個以上、
X染色体上に12個以上の脱毛に関する遺伝子があると考えられています。

そのうち代表的なものが
① 母親由来のX染色体由来のアンドロゲン受容体の遺伝子
髪が脱毛ホルモンの影響を受けやすくなり脱毛する遺伝子。
(母の家系に禿げた人がいれば自分が禿げる可能性がある)

② 両親からの常染色体由来の脱毛遺伝子
脱毛ホルモン(DHT)を増やしやすい遺伝子。
(親戚の誰かが禿げていれば自分も禿げる可能性がある)

の二つです。

① の機序
髪の毛にはジヒドロテストステロン(DHT)というホルモンがくっつく受容体があります。
その感受性はDNAによって決まっており、感度が低いと影響を受けにくいので髪は太いまま。感度が高いとDHTの影響を受け、薄毛になっていきます。
この感度を決める遺伝子がX染色体の上にあるので、
母方の祖父に似てくるわけです。

② の機序
血液中にある遊離テストステロンは5αリダクターゼという酵素で
ジヒドロテストステロン(DHT)という脱毛ホルモンに変化します。
この5αリダクターゼという酵素活性が強い(酵素が良く働く)遺伝子を持っていると
脱毛ホルモンを増やしやすくなります。

薄毛は特に男性で問題になりますが、
女性ではジヒドロテストステロンの作用を女性ホルモンが抑えるためで、
実際にはこうした遺伝子の影響は女性にもあります。
これは女性ホルモンが減ってくる状態で明らかになってきます。

こうした遺伝子そのものは変えることができませんが、
実際にはDHTの影響は遺伝子以外の要素でも大きく変化します。
さらに、栄養不足でも脱毛は起きます。

これらの要素は生活や食事で改善できるので、
脱毛する原因を
A 栄養不足
B ホルモンのバランス悪化
という2点からもう少し詳しく考えてみましょう。

A 栄養不足
髪の毛はほとんどがタンパク質です。
そのタンパク質を作るにはミネラルやビタミンが必要です。。

よくあるビタミンやミネラルの入ったシャンプーはあまり効きません。
食べることが基本です。
(特殊なビタミンCは別)

特に髪に大切な栄養素を意識して摂ってください。

① ビタミンC
髪の成分のコラーゲン合成に必要。
葉物野菜、果物類:熱で多少壊れるのと、水に溶けるので生で食べるのが良い。
ただし、本当にタップリ摂らないとなかなか頭皮までは届かないので、
ビタミンCだけは、特殊に加工されたヘアトニックなどが有用。

② ビタミンB
ビタミンBとミネラルはしばしば一緒に働く。
特にBの仲間のビオチンは髪を厚くする。
サプリメントの場合、B群複合体の方がビオチン単体で摂るよりもよい。
ビオチンの摂りすぎはニキビを作りやすいので、B6欠乏にならないように注意が必要。
豚肉、レバーなど、動物に多い。

③ コラーゲン 特にタイプ1とタイプ3
髪の成分であり、これを食べていないと材料不足でできない。
魚の皮膚など:小魚を皮ごと食べる。

③  微量ミネラル
髪の合成をしてくれる酵素に必須なので、髪だけでなく
皮膚、爪、骨、筋肉などのタンパク質を作るのにとても重要。
残念ながら土の中にあまり含まれなくなり、食べ物だけでは足りないこともしばしば。
その中でも特に亜鉛、銅、ケイ素が大切です。

亜鉛:牡蠣などに多い。日本人にもっとも欠乏しやすいミネラル
ケイ素:コラーゲンを強くて丈夫にする。
カリウム:生の果物や野菜に多い。水に溶けるので、ゆでた場合は煮汁も飲むとよい。
硫黄:硫黄を多く含んだタンパク質が頭皮に少ないと脱毛しやすくなります。
玉ねぎ、ブロッコリーなどに硫黄が含まれますが、
玉ねぎは良く吸収される硫黄を含んでおり、ケラチンの形成に役立ちます。

④  抗酸化物質
頭皮に過酸化脂質などの酸化物質が多くなると脱毛しやすくなります。
抗酸化物質が足りないと過酸化脂質は増えてしまいます。
緑、赤、オレンジ、黄色、紫などの色の濃い野菜や果物

もちろん、記載していない栄養素も大切ですから、

基本は「遺伝子に沿った食事」なのです。

B ホルモンのバランスの問題
ホルモンは単独で働くのではなく、互いに影響しあっています。
一つが過剰になったり不足すると他のホルモンに影響が出るのです。
ここでは特に髪に影響を強く及ぼすホルモンを知り、
それを適正化しましょう。

① コルチゾル
ストレスホルモンの一つですが、
免疫を調整する作用やタンパク質を分解し糖質に変える作用があります。
精神的・肉体的な負荷がかかると通常増加します。
コルチゾルが増えるとタンパク質が分解され、脱毛します。
また、血糖が上昇するためインスリンの過剰分泌を促し、
遊離テストステロンが増え、そこから返還されるDHTが増加し、
男性ホルモン型脱毛になります。
普通は髪を軽く引っ張って抜けるのは60本以下。
それ以上あるとコルチゾル過剰の可能性があります。

コルチゾルが低下する場合もあり、
この場合は免疫が異常亢進しやすく、
自己免疫疾患と似た機序で円形脱毛症になりやすくなります。

対策:
精神的・肉体的な負荷を減らすこと。
マッサージ、ツボ、瞑想や好きな音楽を聴くこと、
友達とおしゃべりすることなどは良いでしょう。
気持ちの良い程度の運動は必要ですが、
マラソンのような過剰な運動は肉体的負荷になるので止めましょう。

睡眠不足だと、翌日すぐにコルチゾルは増加するので、
良質の睡眠をとることが重要です。

② インスリン
テストステロンは血液中では
テストステロンを運ぶトラックともいえる
グロブリンというタンパク質とくっついています。
このたんぱく質とくっついたテストステロンは必要時に
タンパク質と離れて遊離テストステロンになって効果を発揮します。
トラックから荷物を出した状態です。
インスリンはこのグロブリンを減らす作用があり、
インスリンが過剰な状態は、
遊離テストステロンを増やすため、
その分DHTに変換される量も増えてしまいます。

インスリンが過剰な状態とは
糖質の摂りすぎ、
太りすぎ、
脂肪肝、
コルチゾルの出すぎ、
環境汚染物質などで起きえます。

対策
食事を適正化すること、
ストレスを管理し、
質の良い睡眠と運動をすることなどによって
インスリンの過剰分泌を適正化できるでしょう。

③ エストロゲン
高エストロゲン
エストロゲンは甲状腺を抑える作用があります。
過剰―妊娠中、経口避妊薬、月経周期でエストロゲンが優位な時期などに
甲状腺が阻害され脱毛が起きることがあります。

低エストロゲン
更年期以降、相対的にテストステロンが増加し、DHTが増加、男性ホルモン型脱毛になります。

エストロゲンもテストステロンと同じような仕組みでインスリンの影響を受けます。

④ 甲状腺機能低下
様々な原因で甲状腺機能が低下すると、脱毛になります。

⑤ 成長ホルモン不足
年齢とともに成長ホルモンが低下するのは致し方ないが、
成長ホルモンには細胞を治し、タンパク質を増やし、抗老化作用があります。

対策
高強度で短時間の運動、質の良いタンパク質、間歇的断食で増加します。
質の悪い食事や生活が脱毛に直結する理由がはっきりすれば、
あとは地道にそれを改善するのみ。

上記以外に脱毛の防止、治療のために論外なこと
・質の悪いシャンプー、コンディショナー
・染毛

ところで、玉ねぎには髪に良い成分が多々入っており、
有効性が報告されています。(白髪にも有効)
Onion Juice (Allium cepa L.), A New Topical Treatment for Alopecia Areata

玉ねぎの硫黄が血流を改善し、毛包を元気にするだけでなく、頭皮の血流も改善するのです。
さらに、玉ねぎには抗酸化物質(ケルセチンなど)も多く、血圧の改善効果や白髪の改善にも役立ちます。
脂質の酸化も抑制してくれるので好都合。
さらにカロチン、カリウム、マンガン、リン、ビタミンC、E、Bも多いです。

というわけで、髪を増やす自然の増毛剤をお試しあれ。

#1 玉ねぎジュース+オリーブオイル
・玉ねぎ1個
・エキストラ・バージン・オリーブ・オイル ないし、他の油30ml
・ミキサーかジューサー

① 玉ねぎをある程度小さく切って、全部をミキサーに入れる。
ドロドロのペースト状になるまで混ぜる。
乾いていたらちょっとだけ浄水を加えても良い
② 布に包んでジュースをできるだけ絞り出す
③ ジュースを髪の根元と頭皮にしっかりとマッサージ
④ 30-45分そのままにして、質の良いシャンプーで洗い流す。
週に3-4回する

#2 玉ねぎジュースとココナッツオイル
・玉ねぎ1個
・ココナツオイル30ml
・好きなエッセンシャルオイル 2-3滴
① 玉ねぎをある程度小さく切って、全部をミキサーに入れる。
ドロドロのペースト状になるまで混ぜる。
乾いていたらちょっとだけ浄水を加えても良い
② エッセンシャルオイルは入れなくても良いけど、入れると玉ねぎのにおいがマシになる
③ そのまま頭皮にマッサージして1-2時間置く。
④ 質の良いシャンプーとお湯で流す
⑤ 好きなだけ~週4回

#3 玉ねぎジュースと蜂蜜
蜂蜜には強い抗菌作用、抗真菌作用、ワックスなど。
・玉ねぎ、大 1個
・生の蜂蜜30ml
① 玉ねぎをある程度小さく切って、全部をミキサーに入れる。
ドロドロのペースト状になるまで混ぜる。
乾いていたらちょっとだけ浄水を加えても良い②
② お皿に入れて頭に付ける。完全に吸収されるまでマッサージする。
③ 15分置いて、ペーストが無くなるまでシャンプー。
④ 週3日、隔日。

玉ねぎジュースは
ココナツオイル、
キャスターオイル、
アーモンドオイル、
オリーブオイル、
アルガンオイル、
ホホバオイル、
グレープシードオイル、
ザクロの種のオイル、
シェアバター、
アボカドオイルなどに混ぜても良いです。

・週3回使うと効果が出るまでに2-3か月程度です。

・頭皮に付けておく時間は1時間程度までの方がよいのは。
頭皮がチリチリする可能性が高いからです。
試しに2時間までしてみて、大丈夫なら長めにすると良いでしょう。

・毎日しても良いが週3-4回までの方がよい。

・臭いが強いのは、質の良いシャンプーで流すこと、
また、質の良いリンゴ酢を混ぜたお湯で流すと良い。
ラベンダーやローズマリーのエッセンシャルオイルやレモン汁を数滴入れるのも良い。
・ガラス瓶に入れて、3日後まではOK

注)まずは自分の腕などでパッチテストをすること
痒かったり痛かったりしたら使わないこと

ノコギリヤシ、ネトルなどにはDHTを作る5αリダクターゼの生成を減らす作用があります。

でも、妊婦・授乳婦などはノコギリヤシは厳禁ですので気を付けて!

Comments

comments

  • このエントリーをはてなブックマークに追加