パソコンの使用で目が疲れ、頭痛がするが
どう対応したらよいかとご質問を頂きました。
現代社会では、森に住んで、遠くにいる獲物を探し、
あるいは、木の実を探して摂る、という生活ではなく、
目の前にあるパソコンのモニターやスマートフォンの
明るいギラギラした光を見つめる、
という時間が多いですから、
目に負担をかけています。
コンピュータやスマフォを使う人には
短期的にはこんな症状がよくあります。
私も昔は目が疲れて乾燥していたことがありました。
更に長期的には
白内障や黄班変性症になり、失明する危険さえあります。
白内障はともかく、黄班変性症は有効な治療法が出来ておらず、
日本人の失明の第4位に急上昇中です。
さて、
パソコンをどう工夫するかは
スマフォから目を守れ1で解説していますが、
今日は食べ物で、目を保護する工夫をお伝えします。
2001年、
ひどい食事が失明に至る治療法のない黄班変性症や、
失明にいたり手術が必要な白内障などに関わっていると
アメリカ眼研究所から報告されています。
75歳までに成人の二人に１人が白内障に悩まされており、
炎症を抑える抗酸化物質が
加齢性変化と考えられる
白内障や黄班変性症に有効とされています。
今回はそんな目によい食品や
サプリメントをtop7を紹介しましょう。
1. ルテイン
抗酸化物質で目のビタミンとよばれる
ルテインは目とお肌の両方を守ります。
この、炎症を抑えるカロチンの一種は
葉物野菜、卵の黄身、柑橘類やオレンジの野菜に含まれます。
目の黄班や水晶体に利用されます。
研究ではこうした野菜をたくさん食べる人は少ない人に比べ
黄班変性症の危険を40％減らすと考えられます。
2. ゼアキサンチン
カロチンのうち、
ルテインと共に目の黄班部に大切なのが
ゼアキサンチンです。
クコの実（Goji berries）に多く含まれ、
パプリカ多く含まれます。
100g（大1個弱）中に12mg程度含まれます。
また、卵黄、レバーなどにも含まれます。
脂溶性なので、
ココナッツオイルやオリーブオイルやバターなど
油と一緒に食べると良いですね。
ちなみにクコの実は薬剤との相互作用がありますので、
投薬中の人は注意が必要です。
Br J Nutr . 2005;93(1):123-130.
Nutrients. 2013 Apr; 5(4): 1169–1185.
3. ビタミンC
皆さんご存じの抗酸化物質。
Free radicalを減らしてくれます。
43-86歳、3000人の研究で、
ビタミンEかCの総合ビタミン剤を摂っていた人は
5年間で60%ほど、
白内障が少なかったという報告があります。
ビタミンCは野菜や果物に多いですね。
4. ビタミンE
ビタミンEもAもCも、一緒に働き、
炎症を抑えてくれます。
AとEの様な脂溶性ビタミンは
加齢性黄班変性症を減らしてくれます。
35000人の研究では特に
ベータカロチン、VC、亜鉛と一緒に
ビタミンEを毎日400Iuほど摂っていると、
白内障の危険がとても下がることが報告されています。
ウナギ、タラ、卵、アーモンドなどに含まれます。
Arch Ophthalmol. 2008 Jan;126(1):102-9.
5.亜鉛
亜鉛と他のビタミンは黄班変性症を減らします。
亜鉛は体内で様々な活動に使われ、
消費されやすいので、とても大切ですね！
６． ビタミンA ベータカロチン
特に他の栄養素が欠乏しているときは、
夜盲症の予防にはビタミンAは欠かせません。
レバー、バター、ウナギ、卵、果物、野菜に多く含まれます。
ビタミンAは糖尿病性神経障害などにも予防的に作用します。
ビタミンAは同時に黄班変性症や白内障の予防には欠かせません。
Arch Ophthalmol. 2004;122(4):628-635
７． オメガ3系脂肪酸
抗炎症作用があり、体内で様々な活動をしてくれますが、
加工食品をよく食べるような人や菜食主義者ではしばしば欠乏しています。
糖尿病や循環器系の病気を予防し、
目のダメージから守ってくれます。
そのまま飲んでも酸化されやすいので一工夫が必要です。
要するに野菜と果物と魚と肉を食べましょう、
人の遺伝子に沿った食事をすればいいと言うことです。
ただし、こうした栄養素の吸収が悪い人や消費が激しい人は
良質なサプリメントなどで補う必要もありますね。
日本人は消化能力が低く、栄養素の吸収が悪い人が多いので、
注意が必要ですね。
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