3.脂質異常症(高脂血症)なら、油脂を摂ろう

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健診でコレステロールが高かったり低かったり、
あるいは中性脂肪が多過ぎて
医師や栄養士さんなどから
「お肉の脂やバターや卵のような食事中のあぶらを控えましょう」

と言われた人が周りにはおられませんか?

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実は10年以上前、
私も、患者さんに
「あんまり油っこいものは少なめにね~」
と、話していたことがあります。

実は、一部は正しいものの、
間違いでもあるのです。

そう、食事中の脂分と体の脂分は
全く違うもので、
食事中の良質な脂肪が体の無駄な脂肪を増やす心配など
よっぽど食べ過ぎない限り無用なのです。

 

1.コレステロール
そもそもコレステロールが高いこと自体は
世間で言うほどは問題ではありません。

コレステロールは体の細胞やホルモンを作るのに、
とても大切な成分です。

足りないと大問題になるくらいです。

また、この20年は
善玉コレステロール(HDLコレステロール)
悪玉コレステロール(LDLコレステロール)
と分けていますが、
本当はこのわけ方も
大雑把すぎることがわかっています。
HDLにも良いものと悪いものがあり、
LDLも同じ。

悪玉善玉 ?????

ただ、今のところ、
一般的な検査でこれを明確に区別していないので、
いいのも悪いのも一緒くたに測っている、
ということです。

正しく言うと、
「良い、悪いはコレステロールではなく、酸化である」
となってしまいますが、
複雑になるのでここでは省略します。

ともあれ、悪玉コレステロールと呼ばれる
LDLコレステロールが悪いのではなく、
これが酸化されて出来る酸化LDLコレステロールに問題があり、
善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールがよいのではなく、
この中にも悪いHDLコレステロールが含まれていることだけ
知っておいて下さい。

2.中性脂肪

一方、中性脂肪は多すぎると結構問題になります。
中性脂肪は食べてすぐに使われなかったエネルギーが
血液中に充満していることを表し、
特に糖質を食べ過ぎたときに増えます。

食べるー使うのアンバランスを示します。
中性脂肪は体のエネルギーとして使われるのですが、
血液中に大量にあることはエネルギー過剰を示します。

そしてその余剰分は脂肪細胞(内臓脂肪や皮下脂肪)や
本当は脂肪があってはいけない場所(肝細胞や筋肉細胞の中)に
備蓄されていきます。

本当は脂肪があってはいけない場所にある脂肪は
第三の脂肪(異所性脂肪)とも呼ばれ、
細胞死に直接結びつくもので、
内臓脂肪以上にわかりにくく危険ですが、
詳細はまた別の機会にしましょう。
これも参考にして下さい。


では、体内の「本当に悪いコレステロール」や中性脂肪を減らし
脂質異常症を改善するには
どうしたらいいのでしょうか?

3.脂質異常症を改善させるためには

長い間、食事中の油脂は健康の敵!
とされてきました。
肉の脂やバターなど、食べた分がそのまま体脂肪になるというのは
イメージしやすいこともあったのでしょう。

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しかし事実は違っていたのです!!

あぶらっこいものを控える」
  のではなく、
良い油脂をしっかり摂って悪い油を減らす
とよいのです。

一般的に良い油とされてきて、その実悪い油(一般の植物油)は確かに
心臓病、
脳卒中、
呆け、
ガンなどの
一見「老化」の一部にも見える様々な病気や、
肥満、
花粉症、
うつ病などの
様々な病気に関わっています。

 ところが、
「良い油脂」はこうした病気を
  起こす原因にはなりません。

逆に
動脈硬化を予防し、脳の血流を増やし、
心臓病、脳卒中、呆けを予防するだけでなく、
体重を減らし、
花粉症やうつ病なども
予防したり改善してくれるのです。

脂質異常症があるからといって、
こうした良い油脂を制限したのでは、
皮膚はカサカサになりますし、
さらに、体調も良くはなりません。

4.悪い油の代表

悪い油の代表が 
トランスファットです。

マーガリンショートニングに代表される油です。

マーガリンはわかるとして、
ショートニングって何??

ショートニングは、
クッキー、クラッカー、ドーナツ、ショートケーキなどの中に入れる
サクサクとした食感を出すための油。

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悪い油のもう一つの代表が
オメガ6と言われる不飽和脂肪酸
一般の植物油です。

一般の植物油に含まれる
オメガ6系脂肪酸、という栄養素は
本当は体に微量に必要なのですが、
植物油を使うと大量に摂ってしまい
「過ぎたるはおよばざるが如し」
となってしまうのですね。
ところで一般の植物油って、
様々なものに含まれていますよね。
その代表がサラダ油や生クリームもどき。

サラダ油はドレッシングや揚げ物によく使われますね。
ご家庭にも1-2本常備されている方も多いでしょう。

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子供の頃、

お酢とこうしたサラダ油(塩・胡椒も)を使って
ドレッシング・ボトルに入れて
シャカシャカ混ぜてドレッシングを作ったり、
白身のお魚に溶き卵→小麦粉→パン粉を付けて、
フライを作るのを手伝ったものです。

心温まる手作りだけど、危険物満載!(汗)

手間暇かけて、食べ物の栄養を壊しているし・・・・。
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また、高校生~大学生の頃、
「動物」油は悪くて
「植物」油は良いって信じて、
「体によいものの方が安いのは不思議~」
と思いながら
「生クリームもどき」を泡立てて、
レアチーズケーキをよく作って食べていました。

もちろん、太り放題でしたが(汗)

あの生クリームもどきって、
まさに植物油の固まり。。。

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そして、これも心温まる手作りだけど、危険物満載!(汗)

こうした油を含む食べ物を食べていると
オメガ6系脂肪酸の過剰になり、
心臓病、ガン、花粉症などの炎症性の疾患にまっしぐらです。

もともと、オメガ6系脂肪酸は
それほど大量に必要ではないので、
ガツーンと摂る必要は無いのです。

だから、普通の植物油は、
もう、二度と買わないで下さいね。
たとえ、安売りしていても。

また、こうした一般の植物油は加工食品に多用されます。
もし、ドレッシングを持っておられたら、
その原材料名を見て下さい。
「食用植物油脂」とはこうした一般的な植物油です。

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5.良質の油とは?

良い油脂の代表なのが、
魚貝類に含まれるオメガ3系の油です。
これは、わかりやすいでしょう。
魚貝類をしっかり食べればよいことです。
でも、この油は熱に弱いので、
フライや天ぷらにはしないで下さいね。

出来ればお刺身、煮魚、
せめて焼き魚程度の加熱にしておきましょう。

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昨今、オメガ3系脂肪酸は注目されていて、
魚の脂のサプリメントが出回っていますが、
これも質がピンキリ。

重金属が無いこと、不純物が無いことを
第三者機関がきちんと評価したものでなければ
わざわざ健康によいと思って毒にお金を使うことになりかねません。
注意して下さいね。

また、どんなに質のよいオメガ3系サプリメントであっても
体内の酸化が激しい場合、
ほとんど全てが過酸化脂質になってしまうので、逆効果
これはさらに注意が必要です。

こうしたことの解決法などは
実践会の参加者には個々の状況に合わせてお伝えしています。

また、
昔は敵視されていた飽和脂肪酸
バターやココナッツオイルに多い成分ですが、
実は動脈硬化の原因になるのではなく
体で利用されやすく、
また熱に強くて加熱調理に向いています。

オメガ9系の代表選手のオリーブオイル
一般の植物油よりは強くて、
しかも太りにくいのです。

バターほどは加熱に強くはないので、
加熱よりもサラダに向いています。

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残念ながらココナッツオイルは癖がありすぎて
料理に使うのは結構難しいと思いますが、
サラダには良質のオリーブオイル」、
加熱には良質のバター
に挑戦してみて下さい。

また、良質のオリーブオイルには素晴らしい健康効果がありますが、
同時に日本やアメリカで出回っているオイルの80%は低品質ですから、
選ぶのには充分注意が必要です。

オリーブオイルについて、詳しくはここをご覧下さい。
オリーブ・オイルの正しい選び方・使い方


良質のココナッツオイルとは以下のようなものです。

    


     

良質のバターとは
出来るだけ牧草で育った牛のお乳からできたものです。

良質なオリーブオイルとは
最低限オーガニックのエキストラバージン・オリーブオイルです。
(上の青い字をクリックすると具体例が出てきます)

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初めて挑戦する人は
質に注目しつつ少量ずつ試してみて下さいね。

 

我が家は旅行中の「部屋食」の朝ご飯に
「良質なバターと野菜」、
なんてことがあり、
子供を入れて3人で1食200g位消費したことがあります。
750gのバターが3日でほとんど無くなってしまいました。
将来の心臓病や脳卒中、呆けが心配な方、
今、花粉症や太り気味や気分がふさぎ込みな方は
悪い油を良い油脂に代えて、
脂っこいものを制限することなく
お食事を楽しみましょう。

 

次回は「糖質制限はどうなの?」です。
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プログラム詳細

今日も最後までありがとうございました。
またお会いしましょう!

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記載内容を利用し生じた結果について、当方では責任がとれませんのでご了承ください。

成功者とはその人だけに見える新事実を、実行することのできる人ではない。
誰もが見ていながらも重要性に気づかなかった旧事実を、実行する人である

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