心房細動を予防する食事と生活

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「心房細動」をご存知ですか?

不整脈の一つですが、
時々起きるだけでも
はっきりとした症状のない小さな脳梗塞(無症候性脳梗塞)の原因になったり、
認知症や脳塞栓になりやすい怖い不整脈の一つです。

心房細動が起きる理由は様々で、歳をとるにつれ増加しますが、
生活ではタバコとアルコールが
もっとも大きな原因と言うことが知られていました。

国立循環器病研究センターの2019年の発表では、
心房細動がこれまで起きたことがない6,195人(30~79歳)を
平均14年間追跡したところ、
14年間で257人が心房細動になりました。
(男性:4.7/1,000人年、女性:2.1/1,000人年)

これらの人を
食事、身体活動、睡眠時間、喫煙の有無、飲酒量で分けたところ、
5つの健康的な習慣が0または1個だけの人に比べ、
3個の人が心房細動になるリスクは1/3、
4個以上の場合は1/4でした。

健康的な生活習慣は心房細動のリスクを減らすということですね。

健康的な習慣の内訳ですが
食生活:
「大豆製品(豆腐換算で半丁/日程度以上
野菜300g/日以上」
「魚5回/週」
「減塩(6g/日未満)」
「清涼飲料水を控える」の 食事
5項目のうち3項目以上満たすこと、
(リスクが0.51倍に低下)

身体活動:
「3階に上がるときに階段を利用する割合」が6割以上あること
(リスクが0.72倍に低下)

睡眠時間:「6時間以上」
(リスクが0.77倍に低下)

タバコを吸わないこと
(リスクが0.71倍に低下)

適正飲酒以下(男性:1合/日以下、女性:半合/日以下)
(リスクが0.61倍に低下)

と定義しています。

心房細動は年齢と共に増加し、
一度発症するとだんだんと頻度が増えていき、
頻度が増えるにつれ脳塞栓や心不全になっていく可能性が
高くなっていきます。

慢性心房細動になってしまうと、
脳塞栓を予防するために
血を固まらせにくくする薬が必要になることもありますし、
ひとたび脳塞栓や心不全など重篤な状態になると
なかなか治療が難しくなりますので、
予防が何より大切です。

私自身は、
睡眠時間を7.5時間以上
飲酒量を男性で半合、女性で1/4合位にするともっと理想的なのではないかと思いますが、
ともあれ、健全な生活で重篤な病気を予防したいですね。

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