冷や飯っていいの?

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皆さんはホカホカごはんと冷ご飯、
どっちがお好きですか?
私は断然、ホカホカごはんが好きです。


冷や飯は体にいい、って聞いたことがありませんか?
冷や飯は実は消化されにくいのです。

皆さんもレジスタント スターチ、
という言葉を聞かれたことがあるかもしれません。

これ、消化されにくいでんぷんのことで、
消化されにくいので、
小腸で吸収されにくいのです。

それがどういいのか?

消化されにくいことでゆっくり吸収され、
急激に糖質が吸収されずに
血糖がゆっくり上がること。
それに、血糖の乱高下が穏やかになって
お腹がすきにくいですね。

もう一つは
小腸で吸収されにくいので
大腸まで届いて、食物繊維みたいに
腸内細菌の餌になることです。
腸内細菌が大腸の粘膜の栄養となる
短鎖脂肪酸を作ってくれるのでとっても良いのです。

ただ、これは利点とも欠点ともいえますが、
ヒトに吸収されるカロリーとしては半分程度になります。


これはジャガイモでの実験ですが、
4℃のジャガイモは65℃のジャガイモより、
また、一度冷やして再度65℃に温めたジャガイモよりも
消化されにくいでんぷんが多いという報告があります。
ちなみに、baked potetoはゆでたのよりも
レジスタントスターチが多く、
冷やしたのものは厚いものや再加熱したものよりも多かったのです。
Resistant starch analysis of commonly consumed potatoes: Content varies by cooking method and service temperature but not by variety. – Abstract – Europe PMC


でも、こんな報告もあるのです。
白米の実験ですが、炊き立てのご飯と
室温で10時間冷やしたごはんと
4℃で24時間冷やして(つまり冷蔵庫に1日ですね)
温めなおしたご飯を比べています。

レジスタントスターチ含有量は、
それぞれ0.64g/100g、1.30g/100g、1.65g/100g
と温めなおしたごはんの方が多かったのです。
まぁ、でも100g中の1gです。

で、さらに
15人の健康な大人の血糖をそれぞれ
炊き立てご飯と再加熱ごはんで測っているのですが、
再加熱のものとホカホカごはんとでは結構の反応が結構違ったのです。125±50.1 対 152±48.3 mmol.min/L; p=0.047) 2250mg×分/L
え、こんなに違う??

わからんことを言うな、って怒られそうですが
これ、しばしば使う単位と違うので私もよくわからないのですが、
このグラフのイメージだと思うんですよね。
だれか、ご存じの方教えてください。

要は、再加熱したものが一番、血糖の変化が少なかったとのこと。
これ、China の報告なので、
日本のお米と似たのを使ってるんじゃないかなぁ。
ちなみに、原文はChinaなので読めません。


また、こんな実験もあります。
45人の若者での実験。パスタを出来立て、24時間4℃で冷やしたの、さらにそれを750Wの電子レンジで再加熱したもので食べ比べました。120分間、15分ごとに血糖を測っています。

すると、血糖の変化は出来立てが一番大きく、次が冷たいの、一番変化が少なかったのが再加熱したものでした。
ちなみに出来立ては30分後に93→7.1×18=128mg/dL、冷たいのは91→30分後に119、再加熱のも91→30分後に125に増加していますが、速やかに元に戻った、というんですね。
でも、ものすごーく違う、というほどかどうかは何とも言えませんが、
確かに血糖の下がり方は早い傾向はあったようです。
もちろん、RSの効果は血糖だけではないので、
多い方がいいと思いますので冷や飯温めなおしってのもいい感じですね。

血糖に対する変化はそもそも個人差が大きいし、
皆さんの体にどう影響するかはわからないけど
とりあえず、冷や飯も、温めなおしたごはんにも感謝して、
まずは野菜を先にしっかり噛んで食べて
インクレチンという薬のターゲットにもなっているホルモンを
しっかり身体に作らせましょう。

えー、今まで、いつも冷たいのがいいって言われてたじゃん~。
いや、研究が進むと考えが変わるのは科学や医学の世界では当たり前。
常に新しい研究に網を張っておくのがいいですねぇ。
それに、個人差もお忘れなく。

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