身体症状症

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 「身体症状症とは] 

自覚症状の原因となりうる身体的異常や検査結果が明らかでないのに、

頭痛、
腹痛、
筋肉痛
吐き気、
しびれなど多くの症状が長期間にわたって続く病気です。

医療機関に受診してもこれと言った原因がわからず、
「異常はありません」「心配のしすぎだ」「不定愁訴」「ヒステリー」などと言われ、
医療機関を転々とすることも良くあります。
(最新のDMS-5という精神疾患の診断基準をもとに定義し直した病気です。

https://www.jspn.or.jp/uploads/uploads/files/activity/dsm-5_guideline.pdf

[身体症状症の原因 ・要素]

・ 性格
遺伝的な素因に、育つ環境によっての経験から
形成されると考えられて来ました。
実際にはこれに、腸内細菌や自分が作り出す
神経伝達物質やホルモンが性格を形成します。

神経症になりやすい性格として、
内向的、
心配性、
まじめで完璧主義、
責任感が強い、
理想主義、
負けず嫌い、
他人の評価を気にする、
失敗が怖い、
冗談が理解できないという神経質的な性格があります。

腸内細菌や神経伝達物質やホルモンのアンバランスは、
食事によっても起きます。
特に糖質や悪い脂の多い食事で、悪玉腸内細菌が優位になり、
アンバランスが起きます。

・ ストレス

ストレスを無意識に抑え込んでしまうことも原因になります。
・仕事や学校に行きたくない
・肉親が亡くなった、重い病気になった、
・離婚した、家族への怒り
といったストレスでも症状が悪化します。

美智子皇后様が一時なられた「失声症」は、
ストレスが体に及ぼす恐ろしい影響をかいま見ることができますが、
ストレスは神経伝達物質や、ホルモン、腸内細菌に大きく影響し、
身体症状を引き起こすのです。

・ 年齢や性別

子供や若い人(朝、学校に行きたくなくてお腹が痛くなる)
女性 (性周期や年齢でホルモンのバランスが大きく変化するから)

私自身は、ヒトの遺伝子に沿っていない食事や生活により、
体や脳の細胞に炎症を起こし、細胞の機能が低下すること、
神経伝達物質やホルモンの機能や異常が起き、
起きる病気だと考えます。

[ 身体症状症の症状]
筋肉、関節などの痛み、
胃・腹痛、
呼吸困難、
吐き気や嘔吐、
胸焼け、
頭痛、
まぶしい、
耳鳴、
肩凝り、
しびれ、
違和感,
見えない、
聞こえない、
声が出ない、
のどの違和感、
けいれん
不安、
心配、
不眠、
イライラなど多岐にわたります

[身体症状症の診断内容]
通常の検査では明らかな異常を認めないこと
それでいて、説明のつかない痛みや吐き気、しびれ、脱力、などが
長時間続くことから推測します。
[身体症状症により併発しやすい疾患]
副腎疲労
喘息
逆流性食道炎 胸やけ
線維筋痛症
うつ
不安神経症
自律神経失調症
更年期障害
機能性胃腸症
レストレッグ
筋緊張型頭痛
慢性疲労症候群
慢性疼痛
などなど

[身体症状症を自分で緩和する方法]
なんと言っても食事をヒトの遺伝子に沿ったものにすること。
(質の良い野菜、肉・魚介類・卵、脂を摂り、穀類や加工食品を止める)
早寝早起き、
1時間毎に立つ、
週に数回は、はや歩きなどで体を動かす。
スマートフォンなど、「現代文明の利器」を使わない
嫌なことを抑えるのでなく、自分で理解して納得する
瞑想
心を落ち着けるツボを押す

こうしたことが遺伝子に沿った食事と生活です。

呼吸法 :腹式呼吸
リラクゼーション法:体の筋肉を順番に緊張・弛緩を繰り返す方法
自律訓練法:手足が重たい-手足が温かい など六つの公式を繰り返しながら体を感じる方法

また、周囲に理解してもらうことも改善するきっかけになります。

身体症状症は検査をしてもはっきりと原因がわからないので、
決定的な治療法がないとされています。
しかし、検査をして原因がわからないことと、
原因がないことは全く違います。

本当は細胞に炎症があり、
神経伝達物質やホルモンなどの量や機能に異常が出て、
それらのために細胞がきちんと機能せずに、
痛みや吐き気などの体の細胞の機能の異常や
不安、心配などの脳細胞の活動の異常が出ているのです。
ただ、そうした細胞レベルの異常は、
一般的な現代医学では異常をとらえることがまだまだ難しいだけなのです。

実際に、機能性胃腸症やうつ病や統合失調症の患者さんの多くが、
腸内細菌のバランスや
脳内の神経伝達物質のバランスが悪いこともわかってきました。

また、水銀が体内に溜まっていて、
身体症状症と思われていた人が、
特殊な検査で水銀が溜まっていることがわかり、
特殊な治療で水銀を排泄すると嘘のようにこれまでの症状がなくなるのに、
再び溜まって逆戻りのこともあります。

全ての症状には細胞の炎症が関係しています。
炎症の根本原因や場所がわからないだけで、
実質的にサジを投げられていますが、
機能性医学では、
こうした細胞の炎症を如何に改善していくか、という
根本原因にメスを入れていきます。

機能性医学さらに進んだり、一般化されると
「身体症状症」-気の病・心の病として片づけられていたことに関しても、
別の治療法が開発されるかもしれません。
でも、すでに症状があるのならば、
機能性医学が普及するのをただ待つのでなく、
ヒトの遺伝子に沿った食事と生活で、自分で治し始めましょう!

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