なぜ唇は乾燥するの？
唇は内側は粘膜で外側は薄い皮膚でおおわれています。
（皮膚は16層程度の細胞でおおわれますが、唇は3層程度なので
下の組織の毛細血管の血液の色が透けて見えるし、薄くて繊細）
汗腺や皮脂腺がなく、
水分を維持しにくいのでカサカサになりやすいのです。
だから秋から春の乾燥した時期には
他の皮膚は乾燥していないのに、
唇だけ渇きやすいのです。
さらにお化粧を落とすとき、食事の後でこすったりしまうと
さらに唇を傷つけますし、
歯磨きでも唇が傷むことがあります。
唇が乾燥してひび割れるのは全身の症状？
ほとんどの場合、唇だけがカサカサするのは、脱水で乾燥している、風を受けすぎる、日に当たりすぎる、ということが原因です。
でも、時としてより深刻な全身の状態を表すこともあります。
川崎病
熱、目が赤い、舌が赤い、リンパ節が晴れている、唇が腫れている、手や足の裏が赤い、などの状態であれば2～5歳の子供によくある川崎病のこともあります。そんな時は完全に回復したように見えても心臓の後遺症を残すこともあります。
栄養不足
ビタミンB不足で、唇が乾燥してひび割れることもあります。典型的な症状とは言えませんが、口角が切れるのは葉酸欠乏のこともありますし、リボフラビン（ビタミンB2）やビタミンB6欠乏のこともあります。慢性疾患やアルコールが多い人でより起きやすくなります。
ビタミンB２はレバー、卵、魚、質の良い乳製品などに
ビタミンB６はレバー、鶏、魚、ナッツ、野菜などに
葉酸は 葉物野菜、レバー、ナッツなどに
皮膚の細胞の一部なので、コラーゲンやビタミンCも充分に必要です。
ビタミンCはイチゴ、キウイ、柑橘類、葉物野菜などに
接触性口唇炎
唇に付いたものが刺激となり、起きる炎症です。赤く腫れる、水膨れやかさぶたができることもあります。化粧品などで起きる刺激接触性のものと、
歯の詰め物や、薬、化粧品、食べ物など様々な原因で起きるアレルギー性の接触性口唇炎があります。
アトピー性口唇炎
皮膚のバリアが正常に働かず起きる状態で、アトピー性皮膚炎が唇におきたもの。
口腔内の常在菌のバランスが悪かったり、栄養不足、遺伝、日焼けなども関係する可能性があります。
口唇炎・口角炎を伴う場合
ヘルペスやカンジダなどの感染症でも唇が荒れることがあります。
唇のカサカサを予防する10の方法（食べ物を除く）
1. 唇をなめたり噛むのを止める
舐めると一瞬は潤いますが、唾液は蒸発して唇の自然の潤いを奪ってしまいます。
さらに、唾液にはアミラーゼとマルターゼという消化酵素が含まれているため、
唇に悪影響します。
2.香辛料を唇に付けたままにしない
添加物などは論外ですが、唐辛子などの香辛料も唇を過度に刺激します。
ついた時はさっと洗って落としましょう。
（以前間違えてとと唐辛子を1本かじった時は
口腔内も唇も数時間ヒリヒリしました 😢）
3. 水分をしっかり補充する
脱水で唇がカサカサになることはよくあります。
毎日、十分な量の水分を摂ることは、
最初にするべきとても基本的なことです。
気候、体重、活動量、健康状態によって必要な水分の量は変わってきますが、
おおむね1500ml～1800mlは必要です。
心疾患、腎疾患、肝疾患などがある場合は
必ず主治医の先生と相談してくださいね。
4. 口呼吸をしない
口で息をすると呼吸ごとに唇が渇くことになります。
5.機械的な刺激は最低限に
食事の後やお化粧を落とすときにゴシゴシ強くこすらない。
歯ブラシが当たらないように気を付ける。
6. ストレスの管理
慢性ストレスは体内のホルモンのバランスを大きく崩します。
ストレスではビタミンBやCなどの栄養素を余分に使うことにもなります。
考え方などを変えてストレスを上手に管理しましょう。
7.部屋を加湿する、マスクをつける
適切な加湿器、濾過した水を使って湿度を40-60%に保ちましょう。
マスクはこすれないように柔らかい綿のガーゼのものを。
冬季はもちろんですが、エアコンで夏も乾燥しています。
冷たい空気に触れるときは手で口を覆うのもよいでしょう。
8. 変な化粧品を避ける
アルコールや危ない化学物質を含んだ化粧品や口紅などは避けましょう。
アルコールは多くの口紅類に入っているので気を付けてください。
蜜蝋やアロエの入ったものが良いでしょう。
歯磨き粉も唇を刺激することがあります。
9. 質の良いオリーブオイルをつける
質の良いオリーブオイルは抗酸化物質を含みます。
乾燥したと感じた時に唇に、リップクリームをつけるような感じで
つけてみると良いでしょう。
例えば、夜寝る前に。
ただし、長期的はそれほど効かないこと、
脂性肌の場合、唇の周りの肌に悪影響することがあるので、
使わない方が良いでしょう。
10.良いリップクリームをつける
フェノール、メントール（ペパーミント）、などは
唇のカサカサを良くしません。
唇を潤す、ワセリン、蜜蝋、他の油が乾燥を防ぎます。
アロエやラノリン（羊毛脂）などは唇を柔らかくします。
ビタミンと栄養素の成分の入ったものは組織の再生や保護をします。
さらに日焼け止めの入ったものも必要になることがあります。
唇はメラニンをそれほど産生しないため、日に焼けて乾きやすいのです。
夜間の乾燥を防ぐためにワセリンを推奨する皮膚科医もいます。
縦にしわが入っていることが多いので、
リップクリームを横でなく縦に塗るとより効果が上がります。
直接、唇に付けるので、細菌が繁殖しやすいのが難点。
きれいな唇に塗ること、
長期間使っていないときは表面を削ってから使う方が良いでしょう。
冬は温めてから使う方が唇になじみます。
でも、頻回に塗りすぎないように。
蜂蜜には保湿効果があるので、生の蜂蜜をそっとつけるのもOK。
美味しいからと言ってくれぐれも舐めないように。
例）蒸しタオルを唇にそっと当てて温めること数分
ワセリン（蜂蜜、オリーブ・オイル、リップクリームなど）を唇にタップリ塗る
下記は良さそうな商品です。
（商品の選定には気を付けていますが、
各自のご責任でお願いします。）
それほどすぐに無くなってしまうわけではないので、
家族や友達に配るのでなければ大量に買うのはお勧めしません。
個人的には無香料のものがお勧め。
美味しいとつい舐めちゃいそうで・・・(・・;)。
ちなみに私が時々使うのは
養蜂をしている友人のの手作りのものです。
Badger Company, オーガニック リップバーム, 無香料,（4.2 g）
Sierra Bees, オーガニック・リップクリーム、無香、8本入り、各 (4.25 g)
アイハーブ
Badger Company, オーガニック、リップバーム 、 ラベンダー＆オレンジ、 (4.2 g)
Badger Company, オーガニック、リップクリーム、タンジェリンブリーズ、 (4.2 g)
Badger Company, バジャーカンパニー, オーガニック、リップバーム、ピンクグレープフルーツ、(4.2 g)
Avalon Organics, オーガニックリップバーム, チェリーアロエ, (4.2 g)
Sierra Bees, オーガニックリップバーム、バラエティパック、4個、各 (4.25 g)
Sierra Bees, オーガニックリップバーム、ザクロ、4個入り、(4.25 g)
