ストレスは伝染するしばれちゃう。

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犬の鼻がいいことは有名ですね。

我が家のテラも窓を閉めていても
リスやウサギが庭をウロウロすると、
じっと窓から見つめ、外に出して!と
ドアの前に行きます。

犬は、パーキンソン病、COVID19、
血糖の変動もかぎ分けられるらしいのですが、
人が吐いた息や汗に含まれるストレスのにおいも
かぎ分けられるそうです。

36人の人に暗算でストレスをかけ、
血圧・心拍・ストレス度を自己評価してもらって、
主観的にも客観的にもストレスがかかっている人の
においをかいでもらうと
90%以上わかったそうです。

Wilson C, et al. PLoS One. 2022;17:e0274143.

私も20年の2月、ちょうどCOVIDが
話題になり始めたころから犬を飼っています。

我が家のテラも、犬好きの人には寄っていき、
犬を怖がっている人には近寄らないので、
きっとその人のにおいかエネルギーを
感じているんだろうなと思っていましたが、
それが科学的にも証明されたわけですね。

親子げんかしているときにテラがすぐに逃げ出すのは
声や顔だけじゃなくて匂いもあるのかな。

ところで、においと言えば
警報フェロモン、というものがあります。

これはラットに怖い思いをさせて、
そのネズミを他の仲間のところに入れると
他のネズミもなんだかザワザワ緊張する、という匂い。

東大の研究ですが、
ラットの場合、4メチルペンタナールとヘキサナールの2種の化学物質を
お尻から発散させます。これらを同時にかぐとザワザワ緊張するのです。

Identification of a pheromone that increases anxiety in rats | PNAS

怖い思いってのは生命や種の危機だから
仲間全体で共有して警戒するということなんでしょう。

ちなみに、ラットでは
かぐと、仲間が落ち着くという安らぎフェロモンも研究中です。

フェロモン研究詳細 (u-tokyo.ac.jp)

現代人はいろんな感覚が退化していますが、
ヒトにもこうした感覚はおそらくあるのでしょう。

だって、カリカリした人がいたら、
その人が視野に入ってなくても

ピリピリした空気を感じませんか?
これって、本当の危機の時には
とても役に立ちますよね。

でも、個人的に上司に怒られて怖かった、
という思いを家族で共有すると
家族みんなが緊張していいことにはなりそうにありません。

上司に怒られてカリカリして帰ったら
奥さんがカリカリしてきて奥さんにまで怒られた、
なんてことが起きちゃうかもしれません。

そんな時は安らぐことをして嫌な思いを
書き換えるといいのかもしれませんね。

ヒトは暗算程度でも匂いが変わるほどストレス、
犬はそれがわかる、
そして、ストレスは伝染する。

そんな時は気持ちを書き換えるといいのかも。

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